改正ミャンマー会社法 改正のポイント2(会社の機関設計)

改正ミャンマー会社法 改正のポイント2(会社の機関設計)

今回解説をする改正のポイントは、会社の機関設計に関わる変更点です。

 

まず、取締役について、旧ミャンマー法では、国籍要件やミャンマー居住要件などはありませんでした。つまり、ミャンマーに居住していない外国人であっても、取締役に就任することが可能でした。

この点、改正ミャンマー会社法では、取締役1名のミャンマー居住者要件が明記されました。この変更は実務上大きな変更点と言えるでしょう。

居住者要件を充足するには、年間183日はミャンマーに居住していなければなりません。これは、国籍要件ではありませんので、あくまで居住日数を充足していれば、外国人でも居住者要件を満たしますから、現地で183日以上、ビジネスを行っている外国人であれば問題なくクリアできる要件でしょう。

 

なお、取締役の員数については、旧法では、明文規定はないものの、実務運用上、非公開会社においては2名以上の取締役が必要とされていましたが、改正法では、1名の取締役で会社の設立が可能となりました(非公開会社)。公開会社においては、最低3名の取締役を選任して、内1名の取締役に対して居住者要件が付きました。

したがって、非公開会社においては、1名の取締役での会社設立は可能になったものの、取締役1名の居住者要件が新たに付加されたことから、これに対する手当が必要となりました。

 

なお、取締役会設置会社、取締役会非設置会社は、どちらも機関設計上可能です。ミャンマーで一般的な会社の機関設計は、非公開会社の取締役・取締役会設置会社の2パターンでしょう。

 

それから、株主について、旧法では、非公開会社の場合は2名以上、公開会社の場合は7名以上の株主が必要でした(旧ミャンマー会社法5条)。

改正会社法では、株主の員数要件が無くなり、株主1人による会社の設立が可能となりました。この変更により、既往まで株主構成の設計について、スキーム上、諸々の考慮が必要でしたが、そのあたりの考慮が不要となり、1人会社としての完全支配会社の実現が可能となりました。この変更は画期的な変更と言えるでしょう。外国企業による投資促進の観点からも、また投資スキームの簡便性の観点からも、この完全支配会社の実現が容易になったことは歓迎すべきと言えるでしょう。

 

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