ミャンマーにおける労働関連法制度 その3(最低賃金法、店舗及び商業施設法)

ミャンマーにおける労働関連法制度 その3(最低賃金法、店舗及び商業施設法)

1、最低賃金法

2013年に成立した最低賃金法は、旧法において特定業種(精米業者など)のみを対象としていた適用対象を拡大し、原則、公務員、船員、家族経営における家族労働者以外のあらゆる労働者に対して適用されるように改正されました。 最低賃金料率は、国家委員会(関係政府機関、労働者、労働組合、使用者組織の代表者、及び、そのほかの最低賃金に関する専門家15 人以上21 人以下で組織される)により決定されます。使用者は最低賃金料率に従う義務を負い、それを下回る賃金額の支払いは違法となります。最低賃金に対する使用者へ報告義務や検査員による立入検査なども規定され、違反の場合の罰則規定もあります(懲役刑又は罰金)。

2、店舗及び商業施設法

店舗及び商業施設法は、店舗、商業施設、公共娯楽施設、産業施設における賃金の支払い、労働時間、休日などについて規定しています。

同法はまず定義規定を置いており、店舗とは「現金取引若しくは信用取引で商品又は品物の卸業若しくは小売業のために全体若しくはその一部が利用されている営業所、又は理髪店や美容院の目的で利用されている営業所、若しくは大統領が同法のために通知で店舗に該当すると規定した営業所」と規定されています。

ただし、「商業施設、公共娯楽施設、工場及び産業施設は除」かれます。 商業施設とは「広告業、運送業、代理業の事業が営まれている施設、工場、産業的若しくは商業的事業の事務部門、保険会社、株式会社、銀行若しくは仲介業者、又は大統領が同法のために通知で商業施設と規定した施設若しくはその種類」と規定されています。ただし、「店舗及び公共娯楽施設は除」かれます。公共娯楽施設とは「映画館、劇場又は大統領が同法のために通知で公共娯楽施設と規定した施設又はその類似のもの」と規定されています。ただし、「店舗、商業施設、工場及び産業施設は除」かれます。産業施設とは「鉱山、油田及び大統領が同法のために通知で産業施設と規定した施設又はその類似のもの」と規定されている。ただし、「店舗、商業施設、公共娯楽施設及び工場は除」かれます。

工場については、工場法の定義規定に準拠します。また、同法の適用除外の業種について詳細な規定があるので、適用対象の判断時に留意する必要があります。

同法は、営業時間について規定しています。全ての店舗や商業施設は、午後 9 時から午前5 時まで閉店しなければならない(飲食店はの営業は午前1時までである)。 公共娯楽施設は、午前 1 時から午前9 時まで閉店しなければならない(日曜日などで午前7時半から開店できる場合の例外規定あり)。 時間は、店舗、商業施設又は公共娯楽施設における労働者は、1 日8 時間以上、又は、一週間で48 時間以上、労働することはできない。ただし、棚卸、計算書の作成、決算、そのほか所定の事業上の活動が発生した日、又は週、そのほか所定の期間について、店舗、商業施設又は公共娯楽施設における労働者は、1 日8時間以上、一週間で48 時間以上働くことができる。もっとも、時間外労働時間が年間で60 時間を超えることはできない。 夜間労働については、管理人、警備員を除き、店舗、商業施設における労働者は、午後9 時半以降、労働することはできない。休憩時間については、店舗、商業施設又は公共娯楽施設における労働者に対して、1日5時間以上労働の場合、一日に最低30 分以上の休憩時間を与えなければならない。なお、店舗、商業施設又は公共娯楽施設における労働者の労働時間と休憩時間の合計時間は、店舗、商業施設においては11 時間、公共娯楽施設においては14時間を超えてはならない。ただし、管理人や警備員は除かれます。 年少者の労働については、13歳未満の者は、労働が禁止されています。

店舗、商業施設又は公共娯楽施設における労働に対する対価の支払い(賃金)について、使用者は、労働月の翌月7日までに支払う義務を負う。時間外労働賃金は、諸手当を除く基本給の2倍の賃金を支払わなければならない。 同法の規定に違反する行為に対して、使用者に対して懲役刑又は罰金刑が規定されています。検査員の立入検査などの制度も規定されています。

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