ミャンマーの税制 その1(法人税、源泉所得税)

ミャンマーの税制 その1(法人税、源泉所得税)

法人税

1、納税主体

「居住者」と「非居住者」の区別があります。ミャンマー国内で設立登記された法人は「居住者」となり、ミャンマー国外で設立登記された法人は「非居住者」となります。外国法人の支店は、「非居住者」扱いとされています。

2、課税対象

課税される対象は、「居住者」は、全世界所得が課税の対象となります。ただし、外国投資法上設立された法人は、国内の源泉所得のみが課税対象となります。「非居住者」は、国内の源泉所得のみが課税対象となります。

3、税率

「居住者」 25%

「非居住者」 35%

4、課税期間

4月1日~3月31日の会計期間

 

源泉徴収対象取引

1、課税対象取引と税率

「居住者に対する支払」

利息 0%

配当金 0%

ロイヤリティ 15%

物品・サービス 2%

「非居住者」(租税条約がない場合、二重課税あり)

利息 15%

配当金 0%

ロイヤリティ 20%

物品・サービス 3.5%

「非居住者」(租税条約があるタイの場合、二重課税なし)

利息 10%

配当金 0%

ロイヤリティ 10%

物品・サービス 0%

「非居住者」(租税条約があるシンガポールの場合、二重課税なし)

利息 8/10% (*1)

配当金 0% (*2)

ロイヤリティ 10/15% (*3)

物品・サービス 0%

*1

銀行以外への支払利息は8%、銀行宛ての支払利息は10%

*2

シンガポール・ミャンマー二国間租税条約においては、将来のミャンマーにおける配当課税がなされた場合のキャップがかけられており、支配比率25%以上で5%、それ以下で10%と税率上限が設定されています。一般的に、日本からミャンマーへの投資スキーム構築において、シンガポールとミャンマーとの間の二国間租税条約を活用して、シンガポール経由での投資スキームの構築が推奨される理由は、そのキャップ規定にあるとも言えます。

ミャンマーが、租税制度に関する整備を進める中で、将来的に配当金課税を行うことは容易に想定され、日本とミャンマーとの間に二国間租税条約がない状態では、二重課税がなされ、利益還流が最大化できないというデメリットが生じます。

*3

パテント・商標使用料は10%、それ以外は15%

2、二国間租税条約

日本とミャンマーとの間においては、二国間租税条約は締結されていない。2014年11月の安倍総理の第二回目のミャンマー訪問時のテインセイン大統領との会談の中で、二国間租税条約の締結を目指して努力していくと言及しており、今後、両国間で条約締結交渉が開始されることが期待されています。

(条約締結済、発行済)

英国、マレーシア、シンガポール、ベトナム、インド、韓国、タイ

(条約締結済、未発効)

インドネシア、ラオス、バングラデシュ

(条約締結交渉中)

ブルネイ、カンボジア、フィリピン、セルビア、クウェート

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