外国投資規制の法律上の枠組み その9(優遇措置)

外国投資規制の法律上の枠組み その9(優遇措置)

外国投資法は、外国人による投資に関し、MICの承認を前提として、法人所得税の免税措置や各種の税控除などの税務上の優遇措置(21条)を規定しています。また、資金の移転権(26条)、非国有化宣言(22条)なども規定しており、外国投資を推奨するための投資法制度を整備しています。MIC承認の有効期間は、最大50年と旧法よりも延長されています。

1、税務上の優遇措置(外国投資法21条)

・製造業・サービス業は開業より5年間の所得税が免除される。

・事業利益が留保され1年以内に再投資される場合は当該利益に対して所得税が免除される。

・機械・設備・建物等の資産の加速減価償却が認められる。

・ミャンマーで生産した商品を輸出して得た利益の50%まで免除される。

・企業が外国から赴任した外国人従業員の所得税を代わりに負担した場合は、法人の課税所得から控除できる。

・前項の規定の外国人従業員の所得税は居住者と同率にすることができる。

・研究開発費を法人の課税所得から控除することができる。

・欠損の3年間の繰り越しができる。

・工場など建設期間中に必要となる原材料、機械装置やスペアパーツなどを輸入した場合には、関税その他国内課税上の減免措置を受けることができる。

・建設終了後、生産開始3年間は、原材料を輸入した場合には、関税その他国内課税上の減免措置を受けることができる。

その他、原則、全ての輸入品に対して関税がかかりますが、MICの承認を得た投資案件に関連した輸入品は、事前に手続きにおいてMIC承認を得ることで、関税の減免措置を受けることができます(建設資材など)。

 

2、不動産取引上の優遇措置(外国投資法31条・32条・33条、外国投資法施行規則97条・99条・100条、外国投資法17条)

不動産移転制限法上、外国人に認められていない不動産取引について、外国投資法の規定により、最大70年の土地使用権が認められることになりました。同規定により、工場設備など不動産使用を前提とする製造業の進出・投資が可能となりました。なお、MIC の承認を得れば、不動産の転貸、抵当権等の担保物権の設定も可能となりました。

 

3、その他の優遇措置

・資金の移転権(外国投資法26条、39条)

資金送金の権利が保証されています。

・非国有化宣言(外国投資法28条)

MICの承認期間中は、事業の国有化がなされない保証がなされています。

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